グループホームは、認知症の利用者がサポートを受けながら暮らす施設です。介護職は、利用者の認知症の症状が酷くならないようにさまざまな取り組みを行っています。利用者にはできる家事等にどんどん挑戦してもらい、介護職がそれを見守ります。難しいと思われる動作は手助けをしていきながら、利用者が快適に暮らせるように努めます。利用者の数も少ないため、ゆとりをもって向き合いながらサポートすることができるのもポイント。利用者の役に立てているという実感がわきやすいでしょう。
認知症を抱える人は、対人関係がうまくいかなくなりがちです。介護職に対する言葉がきつくなることもあります。利用者の話す内容が理解できずに困る場面も出てくるでしょう。これらは、認知症だからこそ出る症状だということを認識することが大切です。そういった症状が出ている利用者を思いやって寄り添うことは、たいへん貴重な経験となるでしょう。利用者に日々接することで、認知症のケアについて学んでいくこともできます。今まで通りの行動ができなくなり、変わっていくのが認知症です。利用者の状態の変化を注意深く観察しながらサポートすることで、介護職としても人としても大きな学びを得られます。介護職がさまざまなことにアンテナを張りながら工夫することで、認知症を抱えた利用者でもいろいろなことができる、楽しめるということを発見でき、大きなやりがいや喜びを感じることもできるでしょう。